実質賃金4カ月ぶりのプラス 勤労統計 厚労省、疑義残るまま公表

厚生労働省が入る中央合同庁舎5号館=東京都千代田区霞が関(飯田英男撮影)
厚生労働省が入る中央合同庁舎5号館=東京都千代田区霞が関(飯田英男撮影)【拡大】

 厚生労働省が9日発表した昨年11月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、物価の影響を加味した実質賃金は前年同月比1・1%増え、4カ月ぶりのプラスとなった。本来は500人以上の事業所は全て調べるルールだが、東京都では一部を抽出し調査対象に漏れがあったことが昨年末に判明。全数調査へと是正されないままの公表となった。

 調査手法が不適切なため信頼性に疑義が残るが、厚労省担当者は「規則により発表することが決まっているため」と説明した。

 従業員500人以上の事業所は都内には1400超あるが、3分の1程度しか調査対象となっていなかった。厚労省は問題の詳しい経緯や、他の政府統計への影響を調べている。

 基本給や残業代などを合計した1人当たりの現金給与総額は2・0%増の28万3607円だった。