海外情勢

高収益もたらす間作に光明 越コーヒー園農家、古い樹木を植え替え

 ベトナムは、1887年から1945年までの旧フランス植民地時代にコーヒー栽培が広がり、アジアでも高品質のコーヒー製品を生み出している。だが、このところコーヒー豆の価格下落により、栽培農家は古いコーヒー樹木の植え替えについて試行錯誤を続けてきた。そんな中、ベトナム政府の指導によって、高収益をもたらす他作物との間作に光明が見えてきた。

 国営ベトナム・ニューズによれば、ベトナム最大のコーヒー生産地、中部高原のダクラク省は、昨年5月から10月の雨期に4259ヘクタールの古いコーヒー樹木を新樹木に植え替える予定だったが、コーヒー豆の価格下落のため、農家が新樹木に植え替えたのは50%にとどまった。

 1キログラム当たり1.4ドル(約150円)という現行価格では、樹齢20年以上のコーヒー樹木はそのままで保つ栽培農家が多い。グエン・フィ・ロンさんは3ヘクタールの農園に樹齢22年以上のコーヒー樹木を所有しているが、コーヒー豆の収穫量は1ヘクタール当たり1.5トンで収入額がおよそ17万円となる計算だ。

 同じくコーヒー栽培農家のユボン・ニエさんは、1.5ヘクタールの古木を切り倒し、換金性の高いアボカドとドリアンの栽培に転換したという。近年、ダクラク省のコーヒー栽培農家の多くは収入を増やすために果樹園で他の樹木を栽培している。

 農業省と農村開発省によると、ダクラク省では2017年にコーヒー農園が18万5071ヘクタールだったが、うち3万9077ヘクタールでコショウ、アボカド、ドリアン、カシューナッツなどを間作している。コーヒー農園で他の作物と間作すれば、コーヒー豆の単独栽培よりも収入が3~4倍に高まるという。

 一方、農業・地方開発省と西部高地農業科学技術研究所などの行政機関は、農家に古いコーヒー樹木を、ロブスタ種の新品種(TR4、TR9、TR11、TR12、TR13)に植え替えるよう指示している。これらの品種は高品質かつ高収量で、コーヒー豆の生育を妨げる菌にも強い。

 コーヒー樹木の植え替え費用は、1ヘクタール当たり4200~6300ドルという。植え替え費用について80%を限度に融資を行っているダクラク省では、11~17年に2万541ヘクタールのコーヒー農園で植え替えが行われた。(シンガポール支局)

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