中国、自動車需要喚起に注力 農村部での購入補助策復活も

上海市内にある米ゼネラル・モーターズ(GM)の高級車ブランド「ビュイック」の販売店(ブルームバーグ)
上海市内にある米ゼネラル・モーターズ(GM)の高級車ブランド「ビュイック」の販売店(ブルームバーグ)【拡大】

 中国が自動車の需要喚起策を講じるための準備を進めている。対米貿易摩擦や景気減速の影響で昨年の自動車販売が少なくとも20年ぶりのマイナスとなる中、中国当局者は世界最大の自動車市場の販売減に歯止めをかけ、反転させたい考えだ。

 国営の中国国営テレビ局(CCTV)が8日遅く伝えたところによると、国家発展改革委員会(発改委)の寧吉●副主任が自動車と家電製品の消費促進に向けた措置を講じると発言した。

 寧副主任はCCTVとのインタビューで、「中国の自動車市場は年間販売が約3000万台だが、合理的な消費を支援する潜在力は残っている」と指摘。「自動車は既に都市から農村部の市場に浸透してきた」とし、中国政府は内陸部の購入を刺激する関連政策の策定を計画していることを明らかにした。

 中国政府の計画が明らかになったことを受け、米証券スタンフォード・C・バーンスタインのアナリストは「農村部で自動車購入補助策を復活させる可能性がある」と指摘。また、自動車株について「短期的には上昇するはずだが、早期に具体策が発表されなければ、伸びが失速しかねない」との見方を示した。

 昨年の中国本土株の低迷により同国の消費者心理は冷え込んでいる。米アップルは今月、中国での需要低下を理由に売上高予想を下方修正、中国株のさらなる重しとなっている。

 また、先行き不透明感が強まる中国自動車市場に多額の投資をしてきた海外メーカーにジレンマが生じている。同国で事業拡大を続ければ過剰な生産設備を持つリスクがある一方で、過度に慎重な対応を取った場合は販売が回復した際の準備を十分にできない可能性があるからだ。

 全国乗用車市場情報連合会(乗連会)の崔東樹秘書長は先月、「自動車メーカーへの圧力は強まっている。中国の自動車販売の低迷により、同市場で競争力の低いメーカーの締め出しが加速し、2019年には一部のメーカーが撤退する可能性もある」と指摘した。(ブルームバーグ Tian Ying)

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