刑事・民事両面で積極訴追 米、中国の企業情報窃取に対抗

 米中両国が貿易戦争の終結を目指す中、米国は重要な争点の1つでもある企業秘密の窃取が疑われる問題について積極的に刑事訴追を進めている。

 訴追された中国国営の福建省晋華集成電路(JHICC)と台湾の聯華電子(UMC)は9日、サンフランシスコの連邦裁判所で無罪を主張。

 米司法省は昨年11月に「チャイナ・イニシアチブ」を発表し、企業秘密の不正取得に関する事案を優先させ、可能な限り早急に訴訟を起こす方針を示した。JHICCとUMCはこの戦略で初めて起訴されたケースだ。

 ジョン・デマーズ司法次官補はイニシアチブを発表した同月のインタビューで「米国は適用が可能なあらゆる措置を講じて、こうした行動が招く結果は経済的に耐えられないものになると示したい」と述べていた。

 司法省はJHICCとUMCについて、米国に拠点がない外国企業に対してより簡単に訴追できる新たな規定を試験的に適用している。これまで同様のケースでは放置されたり、何も進展しないまま行き詰まっていた。両社は今回、9日に出廷することに合意したと弁護士を通じて明らかにした。

 司法省は刑事訴追に加え、企業秘密窃取について1996年制定の「経済スパイ法」を活用し、JHICCによるDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)の対米輸出差し止めを求める民事訴訟も提起済みだ。米国はJHICCが米半導体大手マイクロン・テクノロジーから不正に入手した技術に依存していると主張している。JHICCおよびUMCはいずれも米国の主張を否定。両社のほか台湾人3人も企業秘密の窃盗で共謀したとして訴追されている。(ブルームバーグ Joel Rosenblatt)