AIIB、間もなく開業から3年 日本、参加への慎重姿勢変わらず

 日本は、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加に関し、慎重姿勢を崩していない。AIIBは他の国際金融機関と異なり、ガバナンス(経営統治)の公正さに疑問が残るからだ。

 昨年1月、安倍晋三首相は参院本会議でAIIBについて「公正なガバナンスを確立できるのか、借り入れ国の債務の持続可能性や環境、社会に対する影響への配慮が確保されているか、運用を注視していきたい」と述べ、参加に慎重な考えを示した。

 財務省幹部は「AIIBには本部に常駐する理事がおらず、(常駐理事が開く)理事会などがないため総裁の決定権が強い」と指摘。その上で、「出資しても、お金がどう使われるか分からない」と批判する。

 AIIBは巨大経済圏構想「一帯一路」の中核を担っているともみられ、安易に資金を出せば中国の覇権戦略の片棒を担ぐことになりかねない。もっとも、膨大なアジアのインフラ需要を取り込む戦略的な観点から協力には否定的でない。

 日本が主導するアジア開発銀行(ADB)の中尾武彦総裁は昨年4月の記者会見で、AIIBとの協調融資を増やす考えを表明。中尾氏は「AIIBの仕事の進め方を国際的な基準に引き寄せるためにも協調は意味がある」とも述べた。(山口暢彦)