【中国を読む】設備投資と輸出、景気押し下げ さらなる下振れリスクは (1/3ページ)

中国人民銀行は景気対策として1月15日と25日に預金準備率を引き下げる予定(ブルームバーグ)
中国人民銀行は景気対策として1月15日と25日に預金準備率を引き下げる予定(ブルームバーグ)【拡大】

 2019年の中国景気は、減速傾向をたどるとみられる。製造業の設備投資に対する慎重姿勢が残り、これまで堅調だった輸出も景気の押し下げ要因に転じる見通しだ。もっとも、政府の景気てこ入れ策によって、大幅な成長鈍化は回避できると予想される。景気の下振れリスクとして、米中貿易摩擦のさらなる激化、行き過ぎた不動産価格抑制策が挙げられる。(日本総合研究所・関辰一)

 今年も減速傾向

 昨年を振り返ると、政府のデレバレッジ(与信や債務の抑制)政策や米中貿易摩擦によって、中国経済の減速が鮮明になった。とりわけ、金融監督の強化を柱としたデレバレッジ政策の影響が大きい。これにより、シャドーバンキングの拡大に歯止めがかかった一方、地方政府などが資金繰り難に直面し、インフラ投資が大幅に鈍化した。米中貿易摩擦は、製造業の投資マインドに悪影響を与え、「中国製造2025」に誘発された設備投資ブームの沈静化につながった。また、小型車減税措置の終了に加え、米中貿易摩擦を受けた株安や米国車の買い控えによって、自動車市場が不振に陥った。

 新年を展望すると、中国経済は引き続き減速すると見込まれる。次の2点が、景気の押し下げ要因になるからだ。

 第1は製造業の設備投資である。過去2年間の投資拡大が急ピッチだったため、設備過剰感が和らぐには相当の時間を要する。また、米中貿易摩擦の行方が明確になるのも、まだ先のことだろう。この間は、製造業の設備投資に対する慎重姿勢が残ることになる。

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