【中国を読む】設備投資と輸出、景気押し下げ さらなる下振れリスクは (2/3ページ)

中国人民銀行は景気対策として1月15日と25日に預金準備率を引き下げる予定(ブルームバーグ)
中国人民銀行は景気対策として1月15日と25日に預金準備率を引き下げる予定(ブルームバーグ)【拡大】

 第2は輸出である。これまで堅調だった米国向け輸出は、米国の輸入関税引き上げで先行き鈍化する見通しである。ファーウェイ問題をきっかけに、各国政府が中国製通信機器の調達を見直すようになったことも、輸出拡大の足かせとなる。

 構造調整は棚上げ

 こうした中、中国政府は懸案の構造調整を棚上げして、金融緩和や財政出動によって景気下支えに動くとみられる。金融面では、預金準備率を引き下げ、銀行融資の拡大を促進する公算が大きい。

 このところ政府が、地方政府や民間企業の資金繰り難を問題視している点を踏まえると、これらの分野に重きを置いた配分となろう。また、地方債の発行限度枠を拡大することで、インフラ投資を資金面で支援する可能性が高い。さらに、民間企業の社債発行も増えるだろう。既に中国人民銀行は試験的に金融機関に対して、浙江栄盛、紅獅集団、寧波富邦の社債に投資するための原資を一部貸し付けた。今後少なくとも30社の社債発行を支援するとみられる。

 財政面では、各種の減税措置が景気を下支えする見込みだ。まず、個人所得税法の改正が個人消費を押し上げると期待される。政府によると、昨年10月に実施された個人所得税の基礎控除額引き上げ、低税率の適用範囲拡大、高税率の適用範囲縮小により、都市就業者に占める納税者の比率は44%から15%に低下する。年初には、教育費・医療費・住宅ローンの利子費用・家賃・高齢者扶養についての特別控除も導入された。

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