中国各地で、スタイリッシュな書店がインターネット上で人気を集めている。
河北省石家庄市にある24時間営業の呈明書店は、書籍とクリエーティブ商品の販売、読書スペース、カフェなどが一体化した店舗。開店直後は、大勢の来店客が会員制交流サイト(SNS)で写真の投稿や自分の位置を知らせる「チェックイン」を行った。毎週末訪れる鄭暁培さんは「この店のおかげで改めて本が好きになった。環境が良ければ読書への興味も増す」と話す。
ネット通販の普及や店舗の賃料高騰を受け、書籍販売を柱とする実店舗事業は2010年前後から立ちゆかなくなってきた。そして増えているのが、新たな形を模索する書店だ。
書店とカフェがコラボした「ブックカフェ」は人気書店の基本。デザイン性に富んだレイアウトで本棚やカフェスペースを設置し、コーヒーやミルクティーには詩的、芸術的な名前を付け、それを小さな黒板にチョークで趣深く記入している。
イベントを開いたり、クリエーティブ商品を並べたりする店も出てきた。
同市内にある「秋林書城」でマネジャーを務める趙陽さんは「親子教室や女性教室といったイベントを開いている」と話す。
河北師範大学新聞伝播学院の王明好教授は「書店は多様化する次世代に読書体験を提供するためのイノベーションが必要となってきた」と話す。(中国新聞社)