「返礼品競争」のあおり受け…世田谷区、ふるさと納税で41億円減収 (1/2ページ)

 ■「節度持って」他自治体と共同声明

 高額な返礼品で寄付を募る「競争」の過熱が問題視されているふるさと納税による減収に、世田谷区が頭を悩ませている。平成29年度中のふるさと納税に伴う30年度の減収額は23区最大の41億円で、全国の自治体でも5位となっており、減収が続けば行政サービスに影響が出る可能性もある。昨年末には他自治体と共同声明を出し、「過度な返礼品競争には加わらず、節度を持って制度を活用する」といった考え方を区民らに伝える試みも行った。(斎藤有美)

 世田谷区によると、30年度の減収額が同区に次いで大きかったのは港区の31.6億円。18.9億円の大田区、18.7億円の杉並区が続いた。

 世田谷区では29年、約5万7千人が他自治体へ計約109億円のふるさと納税を行い、これによって30年度の区税収入が約41億円減少した(差額は都税減収分など)。同理由での27年度の区税減収額は2億6千万円だったため、3年で約16倍に膨れ上がったことになる。

 同区の担当者は「今後も同程度の減収があれば、公共施設改修などの事業に影響が出てくる可能性がある」と懸念する。

 世田谷区でもふるさと納税を呼びかけており、返礼品として障害者施設で作られたお菓子や、世田谷美術館の年間パスポート、花火大会の観覧券などを贈っている。今年度(昨年12月まで)は約2300件、計約1億円が集まっているものの、減収分には遠く及ばないのが現状となっている。

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