安く早く“宇宙に行ける”時代到来 ロケット・ラボ、宇宙物資輸送に一手 (1/3ページ)

ロケット・ラボのミッションコントロール室(GettyImages)
ロケット・ラボのミッションコントロール室(GettyImages)【拡大】

 安く早く宇宙に行ける時代が正式に到来した。

 ロケット・ラボは2018年11月、ニュージーランドで3機目となるロケットの打ち上げを成功させた。同社のシンボルカラーである黒と赤で彩られたオークランドの本部には数十人の従業員が集まり、ロケットが離陸し、宇宙空間に到達し、衛星を軌道に投入すると、その都度雄たけびを上げた。

 計画はトラブルにより何カ月も遅れていたが、今回の打ち上げは何ごともなく終了した。これによりロケット・ラボは、宇宙空間に物資を運ぶコストの安さとスピードを競う、熾烈(しれつ)な世界的競争で主導的な立場に立った。

 業界に2度目の変革

 ロケット・ラボは今日までに、同社が「宇宙のフェデックス」になると確信する投資家から1億4800万ドル(約160億円)を調達している。世界にはファイアフライ・エアロスペース、バージン・オービット、ベクター・スペース・システムズなど、数十社が自社で小型ロケットを製造しようと躍起になっているが、その大半がまだ試作と実験の段階にある。

 ロケット・ラボの創業者兼最高経営責任者(CEO)のピーター・ベック氏は、オークランドにある管制センターの外でインタビューに答え「小型ロケットの打ち上げ競争は終わった」と話した。

 「イッツ・ビジネス・タイム」の愛称で呼ばれるこのロケットは、6機の衛星を地球低軌道に運んだ。そのうち2機は新興企業スパイヤーのもので、世界の僻地(へきち)の船舶や航空機の追跡と気象観測のために使われる。タイバック・ナノサテライト・システムの気象衛星も運ばれた。また、米カリフォルニア州アーバインの6つの高校の生徒がつくった衛星も輸送された。これは衛星の性能に関するデータを集め、補助教材として使用される。

相次ぐ遅延に泣かされる