インドネシア、不明国有財産の調査・管理へ 5万6000件が対象

 インドネシアは、政府が5万6000件の不明国有財産の管理に乗り出した。現地紙ジャカルタ・ポストによると、公共事業・国民住宅省のアナタ・フィルマンティ事務局長は、省庁間の国有財産移譲確認作業で、関連省庁との調整を進めていることを明らかにした。

 フィルマンティ事務局長は「現在、インドネシア全土の国有財産の約40%を公共事業・国民住宅省が管理しているが、他の政府省庁に使用、管理されている可能性を含めると、5万6000件の不明物件があり、調査する必要性がある」と述べた。不明物件として、もともと地方自治体が所有していた土地に国が灌漑(かんがい)施設を建設した事例を挙げた。

 インドネシアでは、政府機関と地方自治体との間で、低コストで造られた公営アパートの管理でトラブルが起こることが多い。地方自治体は地域の低コストのアパート群の修理や管理を拒絶することがよくあるようだ。フィルマンティ事務局長は「この問題は、中央政府が低コストのアパートの修理や管理のために予算を配分していないからだ」と指摘している。南国のおおらかさによる“お役所仕事”の積み残しだが、国家資産を明確にしていないことが、資産管理問題を引き起こしているといえる。(シンガポール支局)