ソフトバンク出資VR打撃 ゲーム開発基盤がライセンス停止

 大手ゲーム開発プラットフォームのユニティ・テクノロジーズは、ソフトバンクグループが出資する仮想現実(VR)の急成長企業インプロバブル・ワールズに対し、自社のプラットフォームで運営するライセンスを取り消した。

 2017年にソフトバンクなどから5億200万ドル(約551億円)の出資を受けたインプロバブルは、同社のソフトウエア「スペーシャルOS」を用いて開発されたゲームに今後、ユニティのゲームエンジンへのアクセスを認めないと、ユニティから通知を受けたことを明らかにした。

 今回のアクセス禁止措置はゲーム開発者が直面する想定外のリスクを浮き彫りにした。中国は最近、新しいゲームタイトルの承認について9カ月間の凍結を終了した。中国のゲーム業界は300億ドル以上の収入を生み出している。

 ユニティによる禁止措置により、インプロバブルのスペーシャルOSに基づいて開発され稼働するゲームは停止されることになる。独立系の英ゲーム開発業者スピルト・ミルクは、マルチプレーヤー・シューティングゲーム「ラザラス」を不特定の期間にわたり一時的休止を余儀なくされていることを明らかにした。独立系ゲーム開発業者ボッサ・スタジオズはインプロバブルのソフトを利用するゲーム「ワールズ・アドリフト」を閉鎖する必要もあると説明した。

 プライベートエクイティ(PE、未公開株投資)会社シルバー・レイクの支援を受けているユニティによると、ナイアンティックの「ポケモンGO」やテンセント・ホールディングス(騰訊)の「王者栄耀(Honor of Kings)」など世界のゲームの約半分がユニティのゲームエンジンを使用して開発されたゲームだという。

 インプロバブルの共同創業者、ハーマン・ナルラ最高経営責任者(CEO)はインタビューで、サービス条件変更に関してユニティから説明は一切なく、スペーシャルOS対応ゲームがユニティのゲームエンジンへのアクセスを失うことになるとの警告もなかったことを明らかにした。同氏は「ライセンスが取り消しになったとだけ彼らは通知してきた」と付け加えた。(ブルームバーグ Jeremy Kahn)