アーム、2000人増員で手狭 ケンブリッジ大の新オフィスに移転へ

 ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計会社アーム・ホールディングスが近く新オフィスに移転する。事業の拡大に伴う人員増でオフィススペースが不足したため。移転先はケンブリッジ大学のキャンパスにある新たな4800万ポンド(約67億9000万円)規模のビル。新オフィスは「浮遊」階段が両端にある巨大な吹き抜け空間を備え、イーサネットのケーブルが約1000キロメートル配線されている。

 共同創業者兼最高技術責任者(CTO)のマイク・ミュラー氏はこのほどインタビューに応じ、「スペースが不足しているため、この部屋は会議室になり、私がここにいる時には予約しなくてはならない」と明かす。アームは約2000人を新たに採用し、本社の人員は6000人弱に膨らんだ。社員は6つの低層オフィスビルに分散して勤務しているが、既存の施設が手狭になった。

 アームは1990年創業。2016年にソフトバンクに320億ドル(約3兆5130億円)で買収された。アームの技術はほぼ全てのスマートフォンや携帯電話、タブレット端末を支えるほどだが、ソフトバンクの孫正義社長は半導体の世界に広く技術を浸透させたアームにソフトウエアやサービス分野への進出を望んでいる。

 一方、人員採用はコスト拡大につながった。直近の四半期のコストは前年同期比33%増の3億2700万ポンドと急増した。これにより、一部項目を除く利益は1800万ポンドと、1年前の約4分の1に減少した。(ブルームバーグ Ian King、Jeremy Kahn)