2兆3000億ドル失われた2018年 数字に見る中国株投資家の苦境

上海市内にある証券会社に設置された株価ボードを眺める個人投資家ら(ブルームバーグ)
上海市内にある証券会社に設置された株価ボードを眺める個人投資家ら(ブルームバーグ)【拡大】

 中国株の投資家にとって2018年がいかにひどい年だったかを雄弁に物語っているのが、喜べないさまざまな数字だ。

 時価総額はその一つで、上海総合指数は年初来の下落率が25%近く、世界の主要株価指数としては最悪となった。昨年12月末時点で中国株式市場の時価総額は18年に入り2兆3000億ドル(約252兆円)失われた。ブルームバーグが02年にデータ集計を開始してから年間ベースで最大の消失で、株式市場の規模として世界2位の座を日本に譲った。

 売買代金も大幅に減少した。上海、深セン両証券取引所での1営業日当たりの平均売買代金は約3690億元(約5兆9900億円)に減少し、14年以来の低水準となったことをブルームバーグのデータは示している。昨年12月27日の売買代金はわずか2638億元で、15年のピークの1割程度にまで落ち込んだ。

 信用取引を見ても苦境がうかがえる。当局による金融レバレッジ取り締まりは一定の効果を挙げた。少なくとも株式市場における投機は減少。信用取引残高は昨年12月26日時点で7560億元と、15年ピーク時の約3分の1の水準まで低迷した。

 やけどを負った投資家が市場から退出したため、投資信託の数も減った。ブルームバーグの集計データによると、株式に焦点を絞った中国の投資信託は18年、合わせて75本清算された。07年からの入手可能なデータでの年間最多で、過去11年間の株式投資信託の清算本数は総計88本にすぎない。

 中国本土で18年に新規株式公開(IPO)を実施した企業の上場後1カ月間の株価は平均で193%上昇と悪くないリターンであることをブルームバーグのデータは示す。しかし、このリターンは16年の半分で、4年ぶりの低水準となった。(ブルームバーグ Amanda Wang、Amy Li)