独自動車各社、EV事業加速 テスラに対抗 全固体電池に投資も

アウディが発表した初の完全EVモデル「e-tron」=昨年9月、米カリフォルニア州(ブルームバーグ)
アウディが発表した初の完全EVモデル「e-tron」=昨年9月、米カリフォルニア州(ブルームバーグ)【拡大】

 ドイツ自動車大手各社が電気自動車(EV)事業を加速する。フォルクスワーゲン(VW)の高級車部門アウディは、「小型クロスオーバーEV」を投入する計画だ。関係者が明らかにした。スポーツ用多目的車(SUV)の「Q3」とほぼ同じ大きさだという。アウディは米EV大手テスラに対抗すべくEVの品ぞろえを強化する。

 関係者によると、小型クロスオーバーEVはドイツのツウィッカウにあるVWの工場で生産され、コスト削減のため姉妹ブランド車と技術を共有する。アウディは昨年、同社初の完全EVモデル「e-tron」を発表した。

 同社はまた、中国市場向けに小型SUV「Q2」のEVも計画しているという。

 アウディの広報担当者は来年末までにハイブリッド車7種とEV5種を発表する計画だと述べたが、具体的なモデルについての言及は避けた。

 一方、ダイムラーはポーランドにEV向けバッテリーを製造する工場を建設する計画だ。関係者が明らかにした。

 それによると、ダイムラーは投資の第1段階で、年間10万個のバッテリーを生産するため約4億ズロチ(約116億円)を投じ、200人を雇用する計画。工場はドイツ国境近くのヤボルにあり、エンジンもそこで生産する。

 また、VWのペッチュ会長は独紙ウェルトのインタビューで、独自のバッテリー生産に数十億ユーロを投資する計画を維持する方針を明らかにした。

 ペッチュ会長は、独ザルツギッターにあるVWのバッテリー研究センターと、次世代バッテリー技術を開発する米クオンタムスケープへの出資は、EV用向けバッテリー生産への同社のコミットメントを裏付けていると述べた。

 VWの取り組みは、既存のリチウムイオンバッテリーを超えることが見込まれる「全固体電池」に重点を置いている。同技術の準備が整うのを待って「全固体電池の大規模生産に投資するつもりだ」と表明。この上で「VWがこれまで取ってきたスタンスは、独自の生産を追求することだ」と説明した。(ブルームバーグ Christoph Rauwald、Marek Strzelecki)