中国製品排除で攻勢、「5G」でサムスンに好機 (1/3ページ)

韓国サムスン電子は5Gの覇権争いに自信を示す(ブルームバーグ)
韓国サムスン電子は5Gの覇権争いに自信を示す(ブルームバーグ)【拡大】

 サムスン電子は、無線ネットワークインフラ市場へ新たな攻勢をかけている。韓国電子業界の巨人の戦略は今回、時宜を得たものかもしれない。

 第5世代(5G)移動通信システムの導入をめぐり、欧州などでは中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)や華為技術(ファーウェイ)の製品を採用することへの安全保障上の懸念が高まっている。時を同じくしてサムスンは、2020年までに世界の5G市場で20%のシェアを獲得する計画を発表した。同社は中国企業を既に締め出した米国において、5G対応スマートフォンを大手通信事業者3、4社に供給する契約を結んでいる。

 サムスンの通信戦略部門バイスプレジデント、アロック・シャー氏は電話インタビューで、中国の競合企業について「米国だけでなく、彼らが大きなシェアを持つ他の国々でも懸念が拡大していることは明らかだ」と述べた。

 再び世界制覇の野望

 5Gはサムスンが新規事業育成のため、18年8月に発表した25兆ウォン(約2兆4500億円)の投資計画に盛った先進技術の一つだ。これはスマホの販売低迷や液晶事業における中国企業との競争激化に見舞われ、実入りの良い半導体事業にも鈍化の兆しがあるサムスンにとって、成長への新たな道筋となるものだ。

 メモリーチップやスマホで世界を牽引(けんいん)する同社は、より統合され厳しく統制された製造チェーンを自社の強みと捉えている。それは外部サプライヤーへの依存度の軽減や製品のセキュリティー強化につながる。モバイルインターネットの基盤として自動車や各種家電の性能向上に役立つと見込まれている5G技術の世界規模での商用化を控え、サムスンはファーウェイと同じく主要プレーヤーとなることを目指している。

世界の覇権争いに自信