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中小企業、事業承継で黒字廃業の危機 25年までに650万人の雇用損失 (1/2ページ)

 ■企業統合支援に活路

 日本の経済社会は中小企業に支えられている。企業数の約99%、従業員数の約70%は中小企業によるもので、雇用の受け皿としても機能している。しかし、ここにきて重大かつ喫緊な後継者問題「2025年問題」が浮上してきた。中小企業経営者の高齢化が進んでいるが、後継者がいないことによる廃業数の増加も危惧され始めた。後継者探しや企業統合などによる事業承継はまったなし。日本経済全体にも深刻な影響が心配されている。

 18年1月。中小企業庁は当面の中小企業・小規模事業者政策について発表した。その筆頭に「事業承継の集中支援」が掲げられた。同庁によれば、今後10年の間に平均引退年齢である70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者は約245万人にものぼる。このうちの約半数、なんと127万人について後継者が未定という状況にあるというのだ。

 ちなみにこの127万人(=127万社)は、日本企業全体の3分の1に該当。こうした企業の約半数は黒字のまま廃業することにもなりかねないとの予測もある。

 この現状を放置すれば、中小企業廃業の急増により、25年頃までの10年間の累計で約650万人の雇用と約22兆円の国内総生産(GDP)が失われる可能性があるという。日本経済の基盤を脅かす後継者問題。解決策として期待されているのは、後継者を探すことだが、加えて企業統合も有力な手立てだとみられている。

 同庁でも、企業の統合を進めることで企業規模を拡大することにはメリットが多いと考えている。事業承継を念頭に置いた企業統合支援サービスが相次いで誕生。統合事例も少しずつ増えてきた。

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