景気拡大、戦後最長の可能性 74カ月で「いざなみ」超え


【拡大】

 政府は29日、1月の月例経済報告を発表し、国内の景気判断を「緩やかに回復している」で据え置いた。同様の表現は平成30年1月以来、13カ月連続。茂木敏充経済再生担当相は関係閣僚会議で、24年12月に始まった現在の景気拡大局面が今月で74カ月に達し、「いざなみ景気」(14年2月~20年2月、73カ月)を超えて「戦後最長になったとみられる」と表明した。

 景気の拡大期間は関連データが集まった段階で有識者の研究会が議論し、内閣府が正式に判定する。

 内閣府は、今回の景気拡大局面に関し、いざなみ景気と比べ、国内総生産(GDP)の名目成長率が高くなるとともに、雇用環境が大幅に改善したと指摘。企業収益も過去最高となっていると強調した。

 活発な企業活動が好景気を牽引(けんいん)したが、暮らしに実感は浸透していない。実際、実質成長率はいざなみ景気よりも下回っており、26年4月に消費税率を8%に上げた後の景気停滞や個人消費の伸び悩みなどが要因とみられる。

 一方、月例経済報告では、基調判断に、中国経済の先行きの不確実性を追記。国内の景気に関する個別項目の判断で、輸出を「おおむね横ばいとなっている」から「このところ弱含んでいる」へ3カ月ぶりに、輸入を「持ち直しの動きに足踏みがみられる」から「おおむね横ばいとなっている」へ5カ月ぶりに、それぞれ下方修正した。「上昇テンポが鈍化している」としていた国内企業物価と消費者物価は「緩やかに下落している」と「横ばいとなっている」へ、それぞれ表現を変更した。

 世界全体の景気判断については、「緩やかに回復している」から「一部に弱さがみられるものの、全体としては緩やかに回復している」へ35カ月ぶりに下方修正。国・地域別で、中国と韓国の景気判断を下方修正した。