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外貨建て保険急増、リスク説明に懸念 地銀調査へ 金融庁、月内にも

 金融庁は地銀による「外貨建て一時払い保険」などの販売状況について、月内にも聞き取り調査を始める。地銀による同商品の販売額は2年前の1.8倍に急増。長引く低金利環境で収益が悪化する中、地銀が新たな収益源として積極的な販売を行っている状況がうかがえる一方、リスクについての説明が十分に行われていない懸念があるためだ。金融庁は地銀への調査と並行して、顧客に対する調査も実施する。

 外貨建て一時払い保険は、保険料を米ドルなどの外貨で一括払いする生命保険。保険期間中に死亡すれば保険金が下りる保険機能に加え、保険期間の終了時には支払った保険料に運用益が加算される投資性が高い商品で、生保各社が商品化し、銀行の窓口でも販売されている。

 金融庁が同商品について地銀20行の販売状況を調べたところ、2016年度は計約5400億円だった販売額が、18年度は上半期だけで計約4850億円に上った。年間に換算すると1.8倍に急増しており、メガバンクなど主要9行の1.2倍と比較しても伸びは顕著だった。

 こうした中、金融庁が懸念しているのは、地銀が商品のリスクなどを顧客に十分説明せず、無理な販売を行っているケースだ。外貨建て保険は「元本保証」をうたっていても、外貨での元本が保証されているだけで、為替相場の影響で払い戻しを受ける際に損をすることもある。一方、「保険」商品との位置づけが、買い手に安心感を与えている状況もある。金融庁の担当者は「急増の背景にリスクについて十分な説明をせず、販売している可能性がある」と指摘する。

 実際、国民生活センターでは近年、「500万円を定期預金に入れようとしたら、外貨建ての保険に入らされていた」などといった苦情が増えているといい、金融庁としても調査に乗り出す必要があると判断した。調査では同様に販売が急増している、「ファンドラップ」という専門家に運用と管理を任せる金融商品の販売実態についても併せて調査するという。

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