人口10万人あたり統計職員 英国の5分の1 業務も分散し非効率 (2/2ページ)


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 統計は国によって日本や米国のように各省庁がそれぞれ行う「分散型」と、カナダのように一つの機関が代表して行う「集中型」がある。分散型は、行政ニーズに迅速・的確に対応できるといったメリットがある一方、それぞれの統計部門が小規模になり、統計以外の部署に異動することも多く、統計の専門家が育ちにくいといった欠点があるという。

 毎月勤労統計の不正問題では、初歩的なミスやチェック機能が働いていなかったことが問題となった。飯塚教授は「今の数倍の人員がいれば分散型でもいいが、人を増やせないなら集中させることを検討すべきだ」と話す。

 ただ、「業務を集中させることで、さらなる人員削減が行われる可能性がある」(関係者)との見方から、統計職員の間では集中型への移行に後ろ向きな意見は少なくない。