延命ゾンビ企業に一転逆風 米の量的引き締めでコスト上昇

 オランダの金融大手ラボバンクはリポートで、米連邦準備制度理事会(FRB)による量的金融緩和(QE)策で米国債の価格を押し上げたが、FRBが保有資産縮小方針によってQEの逆となる量的引き締め(QT)を実施することにより、経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)に悪影響を与え米国債への逃避を促すとの見方を示した。

 2008年に始まった第1次QEについては、金融機関の破綻を防いだと評価する声が大勢だが、その後については諸説ある。

 同リポートでは、第2次以降のQEが企業に設備投資より金融資産への投資を促したことや低い借り入れコストによって本来なら生き延びられない「ゾンビ」企業を存続させたと主張する。

 さらに、QTによって企業が借り換える際のコストが上がっていくことがゾンビ企業への逆風になると指摘。こうした企業の市場からの退出は「景気の下降局面をもたらすだろう。つまり、金利は上がることが可能になる前に下がらなければならないということになる」と分析した。(ブルームバーグ Christopher Anstey)