「柔軟性=何でもする」か? 米利上げ停止「市場に降伏」の声

FOMC後の記者会見に臨むパウエルFRB議長=1月30日、ワシントン(ブルームバーグ)
FOMC後の記者会見に臨むパウエルFRB議長=1月30日、ワシントン(ブルームバーグ)【拡大】

 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はかねて、金融政策設定における柔軟性を約束してきたが、1月30日の発言を聞いて市場関係者は「柔軟性とは金融市場をなだめるために何でもするという意味だったのか」と疑問を感じ始めている。

 連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げ継続の可能性を示唆するのをやめたことに市場は驚き、同日は株も米国債も値上がりした。

 バークレイズのエコノミスト、マイケル・ゲーペン氏はこれについて「不安定な市場に降伏した」と形容。ドイツ銀の外為調査責任者のジョージ・サラベロス氏は「体制の地殻変動」と呼んだ。

 ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨戦略世界責任者のウィン・シン氏は、当局が「市場とその癇癪(かんしゃく)に譲歩し過ぎたのではないかと心配だ」と語った。

 TCWグループの債券担当共同ディレクターのレアード・ランドマン氏は連邦準備制度が力強さを欠く最近の経済データに対し「普通の投資家」のように行動したと感じた。同氏によれば普通の投資家は「短期的なデータにおおげさに反応」し、「トレンドを読み解くためにはしばらく静観する必要があることを理解していない」。

 また、ブラウン・アドバイザリーの債券責任者、トマス・グラフ氏は「データ依存であるようにも見えなかった。もう利上げが必要ないという十分なデータなどない」と述べた。(ブルームバーグ Michael P.Regan)