【論風】揺れ動く世界の政治 国際協調体制の再建急務 (2/3ページ)

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 朝鮮半島非核化をめぐる動きも昨年6月に米朝首脳会談が開かれた頃はかなり現実味を帯びたが、最近、その動きは鈍い。東シナ海、南シナ海をめぐる関係国の対立は解消されていない。

 知的ネットワーク構築を

 こうした動きは、我々に深刻な課題を投げかけている。その第1は、国際政治を動かす協調体制が健全に機能するかである。国連安全保障理事会は、シリア、イラン、北朝鮮の核問題などにほとんど効果的な決定を下せず、世界貿易機関(WTO)も自由貿易の維持に効果的な行動がとれない。国際経済運営がリーマン・ショック以来、先進7カ国(G7)から20カ国・地域(G20)に移ったが、効果的な政策合意を得るには至っていない。効果的な国際協調体制の再建が急務である。

 第2は、より基本的な問題としてグローバリズム維持に向けての国際合意が機能するかである。グローバリズムは19世紀以降の拡張主義、軍国主義、保護主義、そして東西のイデオロギーの対立を超えて人類が手に入れた英知の所産である。それは、国際協調主義、法治主義、市場主義、ヒューマニズムに根ざしたものである。人類は、これを簡単に手放すべきではない。

 それには、主要国のリーダーの間で共通の理解を深めるとともに、主要国の知識人、シンクタンクなどが知的ネットワークを構築する必要がある。

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