カンボジア 中国傾斜加速 EU“制裁”に反発 野党と融和姿勢も (2/2ページ)

北京の釣魚台迎賓館で中国の習近平国家主席(右)と会談したカンボジアのフン・セン首相=1月21日(新華社=共同)
北京の釣魚台迎賓館で中国の習近平国家主席(右)と会談したカンボジアのフン・セン首相=1月21日(新華社=共同)【拡大】

 一方、フン・セン政権は17年、政府転覆計画への関与を理由に、支持を伸ばしていた最大野党カンボジア救国党を解党に追い込み、18年7月の下院選圧勝につなげた。

 救国党関係者118人が解党に合わせ政治活動を5年間禁じられたが、政権は国王の決定で早期の政界復帰が可能になる手続きを1月に整備。既に少なくとも2人が復権した。

 救国党側には「活動再開の可否は事実上、政権が決める。救済に応じれば政権の正当性を認めることになる」と懸念の声がある。外交筋は「政権の柔軟姿勢を誇示し、救国党側の分裂も促す“くせ球”だ」と分析した。(プノンペン 共同)