【山本隆三の快刀乱麻】水素で燃料輸出維持図る豪州 日本は輸出国との連携を (2/4ページ)

豪州南東部ニューサウスウェールズ州にある石炭輸出港のニューキャッスル港(ブルームバーグ)
豪州南東部ニューサウスウェールズ州にある石炭輸出港のニューキャッスル港(ブルームバーグ)【拡大】

  • フューエルセル・エナジーの製造施設=米コネティカット州(ブルームバーグ)
  • レスター・ブラウン氏

 米国とは対照的に、水素関連の技術開発と、水素の商業化・輸出に力を入れているのが豪州だ。豪州は石炭、天然ガスなどの化石燃料が豊富な国だが、気候変動問題への対応から化石燃料への風当たりは強まっている。化石燃料を中心とした資源輸出で稼ぐ国としては、将来に備え新たな輸出産業を創出する必要があるのだろう。

 化石燃料から水素へ

 豪州の主な輸出品目は、鉄鉱石、石炭、天然ガスなどだが、アジア諸国の石炭需要の増加を受けて、石炭の輸出量の伸びが目立っている。17年の財の輸出額は表1の通りだが、石炭の輸出額は前年比35%増の565億豪州ドル(約4兆5000億円)と史上最高を記録した。これは財の輸出総額の約20%を占めている。鉄鋼製造用のコークスに使用される原料炭輸出が1億7200万トン(約357億豪州ドル)、発電用など燃料として使用される一般炭が2億トン(約208億豪州ドル)となっている。

 ■表1 豪州輸出品目(輸出品目/2016年輸出額/17年輸出額)

 農畜産物/42,553/48,367

 鉱石/74,179/88,189

 石炭・コークス/42,270/57,113

 天然ガス・他燃料資源/23,914/32,448

 製品/43,694/44,966

 合計/259,071/301,998

 ※出所:豪外務省。単位は100万豪ドル。合計にはその他の品目を含む

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