【マカオ変貌(下)】中国が不正締め付け…IRはファミリー重視で再び成長 (3/3ページ)

メルコリゾーツ&エンターテインメントのショー「ハウス・オブ・ダンシング・ウォーター」のフィナーレ=マカオ(黒川信雄撮影)
メルコリゾーツ&エンターテインメントのショー「ハウス・オブ・ダンシング・ウォーター」のフィナーレ=マカオ(黒川信雄撮影)【拡大】

  • メルコリゾーツ&エンターテインメントの高級ホテル「モーフィアス」内のVIP用ルームの一部=マカオ(黒川信雄撮影)

 米ラスベガス・サンズが16年に開業した「パリジャン・マカオ」では、幼児連れでも泊まりやすい客室を設定。小さな2段ベッドや椅子から歯ブラシまで、子供仕様を用意した。

 ホテル内には大型遊具、屋外にはメリーゴーラウンドを備えたレクリエーション施設を設け、地元の小学生が遠足に訪れることもあるという。夏にはウオータースライダーを備えたプールも運営。担当者は「それだけファミリー市場は重要だ」と説明する。

政府の意向に左右

 ただ、マカオ経済が今後も、中国政府の意向や中国の経済動向に左右される構造であることは否めない。

 マカオのIR産業が回復した別の要因として、香港の識者は「同じ一国二制度の香港と比べ、マカオ政府は安定志向で中国政府により従順とされる。中国当局はマカオへの過度な締め付けを避けているのではないか」と推察する。

 一方で日本国際情報学会の増子氏は、「米中対立も市場の不安定要因。そのためIR各社は、経済や経営環境が安定し、治安や観光資源の面でも優れる日本への進出を強く希望しているのだろう」と指摘する。

 この連載は黒川信雄、藤谷茂樹が担当しました。