国内

米中貿易摩擦の影響鮮明に 1月の貿易統計

 1月の貿易統計では、米中貿易摩擦による中国経済減速の悪影響がよりはっきりしてきた。米中の今後の貿易協議次第では、さらに悪影響が広がる恐れもあり、今年1月に景気拡大期間が戦後最長になったとみられる日本経済が停滞しかねない。

 中国経済の減速は昨年、トランプ米政権が発動した3度の関税措置で顕在化。同年10~12月期の実質成長率(速報値)は6.4%と、リーマン・ショック直後に並ぶ低水準となり、日本政府は1月の月例経済報告で、中国の景気判断を「緩やかに減速している」に下方修正した。

 対中輸出が減少していることについて、SMBC日興証券の宮前耕也日本担当シニアエコノミストは「米中貿易摩擦の影響もうかがえる」と語る。

 中国製品には日本の部品や原料、製造機械が多く使われている。高い関税で中国から米国への製品輸出が減れば、中国企業の生産量は減少。部品なども必要なくなり、日本からの輸出が玉突き的に減る。

 中国は日本の最大の貿易相手国で、2017年度の輸出総額は15兆1873億円に上るだけに、影響は大きい。

 足元の中国経済について、日本貿易会の中村邦晴会長(住友商事会長)は20日の定例会見で「自動車販売が落ち込み、日本企業の電子部品や建設機械の受注も減っている」と述べた。中国に進出する日系企業の拠点数は3万2000超で、中国経済がさらに減速した場合の企業収益への打撃は深刻だ。

 今後、米国の対中制裁関税が25%に引き上げられる事態となれば、世界貿易への影響は避けられない。10月に消費税率10%への引き上げも控えるだけに、日本の景気回復の持続が脅かされるリスクも高まってくる。 (蕎麦谷里志)

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