米中貿易協議で覚書書作成 知財など6分野

(左から)トランプ米大統領(ロイター)、中国の習近平国家主席
(左から)トランプ米大統領(ロイター)、中国の習近平国家主席【拡大】

 【ワシントン=塩原永久】ロイター通信は20日、米国と中国の両政府が貿易協議の決着に向け、6つの覚書の作成に入ったと報じた。知的財産権保護や為替などに関する中国の経済構造改革の取り組みを明文化しており、トランプ米大統領が意欲を示す米中首脳会談での最終合意の原案となる可能性がある。

 ロイターによると、覚書が扱う分野は(1)外国企業に対する中国による技術移転強要(2)知的財産権保護(3)農業分野(4)サービス産業の中国市場開放(5)非関税障壁の削減(6)通貨政策-の6つ。

 また中国は、米国が求める貿易不均衡の解消のため、10品目の米国産品の輸入拡大を検討。農産物やエネルギー、半導体などが購入対象だという。

 双方が合意事項を明文化した覚書の作成を進めていることは、貿易協議の前進を示しているとみられる。ただ、中国の構造改革をめぐる米中の隔たりは大きく、「依然として協議が物別れに終わる可能性もある」(ロイター)という。

 米中両政府は19日に米首都ワシントンで次官級協議を再開。21日からは閣僚級が始まった。ブルームバーグ通信は、週内に構造改革で米中双方が妥結する可能性は小さく、米中が3月1日を交渉期限とする貿易協議の延長に向けた調整も進めていると伝えた。

 協議では中国に合意事項を順守させる「執行」の仕組みも焦点で、双方が着地点を見いだせるかどうかの難しい交渉局面を迎えているもようだ。