インド政府の統計にも疑惑の目 経済の信頼損ねかねない事態 (1/3ページ)

インド中西部マハラシュトラ州にある市場。政府の経済統計に疑惑の目が向けられている(ブルームバーグ)
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 インドで経済統計に疑惑の目が向けられている。民間のシンクタンクだけでなく、中央銀行の専門家や外国人投資家らもインド経済への信頼を損ないかねないと問題視している。インド準備銀行(中央銀行)系のシンクタンク、先進金融調査研究センター(CAFRAL)は「政府統計を精査するための独立した機関」設立を政府に求めている。

 楽観的な増収見通し

 ムンバイを拠点とするCAFRALのアマルティア・ラヒリ所長は11日までにインタビューに応じ「予算案で出された経済成長や財政赤字をめぐり疑問の声が出ている。金融市場や外国人投資家が独自に統計の数値を算出しているほどだ」と話した。

 2月1日に議会に提出された2019年度(19年4月~20年3月)予算案と18年度補正予算案は、ともに財政赤字を国内総生産(GDP)の3.4%以内に収めるとしている。ただ、インド政府の歳入見積もりは過去5年、連続で修正されている。これに加え、連邦政府に州を加えた連結の財政赤字は対GDP比で6.5%近辺に膨らむ。CAFRALは、連邦政府の財政赤字は対GDP比約3.7%、連結では7%を超えると試算している。

 19年度予算案では、前年比14%の歳入増を見込み、106億ドル(約1兆1800億円)を農家に分配するなどの消費刺激策が盛り込まれている。5月に総選挙を控えるモディ首相がこうした人気取りを続ける中で、財政赤字をGDP比3.4%に抑制するのは難しいと経済専門家は指摘する。

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