訪日客誘致 多言語対応へ補助金 消費喚起、50カ所超対象

 政府は13日の観光戦略実行推進会議で、訪日外国人客のさらなる誘致に向けた環境整備の計画を示した。年度内に50カ所以上の観光地に補助金を出し、外国語案内の強化などを促す。外国人観光客が周遊しやすい環境を整えることで、伸び悩む消費の喚起を狙う。

 補助金は1カ所あたり5千万円程度で、交付を受けた市町村などが観光案内の多言語化やWi-Fi環境の整備、キャッシュレス決済推進などの事業費に充てる。再来年度までに対象の観光地を100カ所に増やす考えだ。

 外国人が農村に泊まる「農泊」を実施する地域への補助も行うほか、公共交通機関や国立公園などでも多言語対応とWi-Fi環境整備を進める。

 ビザ緩和などの措置が奏功し訪日外国人客数は順調に増えているが、消費額は思うように伸びていない。

 平成30年の旅行消費額(速報値)は約4兆5千億円で、「来年に8兆円」の政府目標達成には黄信号がともる。中国人観光客のいわゆる「爆買い」が落ち着いた今、さらなるてこ入れは欠かせない。今回の計画は「外国人目線のきめ細やかな対応」(関係者)を意識した新戦略といえる。

 会議では、外国人に城や寺に宿泊してもらう取り組みなどが紹介され、菅(すが)義偉(よしひで)官房長官は、成功事例を全国に広げるとともに妨げとなる規制をなくすよう指示した。東京・新宿御苑など「キラーコンテンツ」(菅氏)となり得る公的施設の閉園時間を遅らせる方針も確認した。(中村智隆)