凋落続く市場にも強みあり シンガポール取引所、ニッチで生き残り (3/3ページ)

シンガポール取引所の本部(ブルームバーグ)
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 SGXも低迷に歯止めをかけようと手を打っている。18年には一部の企業オーナーに有利な議決権を提供する二重クラス構造の株式を認めた。米ナスダックやイスラエルのテルアビブ証券取引所との共同上場パートナーシップも結んだ。中小型株をめぐる調査も強化し、シンガポール政府は企業への上場支援で7500万シンガポールドルを供与する。だがそれでも凋落(ちょうらく)は続く。

 SGXは最終的に「極めてニッチな市場」になると予想するメイバンク・キムエン・リサーチのシニアエコノミスト、チュア・ハク・ビン氏(シンガポール在勤)は、それで十分ではないかと言う。確立された不動産投資信託市場や医療サービス企業のバリュエーションの高さ、良好な消費者銘柄上場実績といったSGXの強みを生かしていけばいいとの認識だ。

 SGXのチュー氏が強調するのは、IPOを超えて企業の資金調達支援でSGXは成功しており、地域における拡大や国際的な投資家からの資金集めをにらむ企業が引き続きシンガポール市場を選んでいると説明。SGX上場企業の約半数が外国企業であり、機関投資家はシンガポール市場を信頼していると話している。(ブルームバーグ Livia Yap、Tom Redmond)