李首相会見「米中の利益、世界も望む」 中国全人代閉幕

中国全人代が閉幕し、記者会見する李克強首相=15日、北京の人民大会堂(共同)
中国全人代が閉幕し、記者会見する李克強首相=15日、北京の人民大会堂(共同)【拡大】

 【北京=西見由章】中国の李克強首相は15日、第13期全国人民代表大会(全人代=国会)第2回会議の閉幕後に記者会見した。2019年の国内総生産(GDP)成長率目標を実質で「6・0~6・5%」に設定した政府活動報告が全人代で承認されたことを受け、「成長率目標を適度に下げて幅を持たせたのは、経済を合理的な範囲から逸脱させない意思の表れであり、市場に対する安定のシグナルだ」と述べた。

 李氏は「経済の下押し圧力」への対応として、大規模な金融緩和や財政出動ではなく、減税と規制緩和で市場の活力を生み出す姿勢を強調。一方で「政策の余地は残す」として、金融機関から預金の一定割合を強制的にあずかる預金準備率や政策金利の引き下げ措置も示唆した。

 米国との貿易協議については「現在も交渉が続いている。互いに利益のある結果となることは世界も望んでいる」と言及。「2大経済体を人為的に切り離すのは非現実的で不可能だ」と主張した。

 一方、中国当局が通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)などの国内企業に海外でスパイ行為をさせているとの指摘については「中国の法律に適合せず、中国のやり方ではない」と否定した。

 全人代では前年実績比7・5%増の1兆1898億7600万元(約19兆8千億円)の国防費を盛り込んだ19年予算案を承認。米政府の圧力を踏まえて外資の技術を中国側に強制移転させることを禁じた「外商投資法」も可決した。