米国防総省、気候変動で米軍施設への悪影響を警告 (1/3ページ)

アンドルーズ空軍基地で2017年、軍関係者やその家族を前に演説を行ったトランプ大統領(ブルームバーグ)
アンドルーズ空軍基地で2017年、軍関係者やその家族を前に演説を行ったトランプ大統領(ブルームバーグ)【拡大】

 米国防総省が、気候変動が同国の軍備や安全保障に悪影響を与えるリスクを示唆するリポートを発表した。海面上昇によって沿岸部の基地が水没したり、干魃(かんばつ)が原因の山火事で内陸の基地に危険が及んだりする可能性があるという。

 3分の2に洪水被害

 1月に議会に提出された22ページのリポートによると、米国にある79の重要軍事施設を評価した結果、約3分の2が現在または将来的に洪水被害を受ける可能性があり、半数以上に干魃に伴うリスクがある。山火事によるリスク(鎮火後の雨による土砂崩れや土地の浸食を含む)を抱える施設も約半数に上った。

 国防総省のヘザー・バッブ報道官は電子メールで、「気候変動の影響は国防総省の任務、戦略計画、軍事施設にも打撃を与えうる国家安全保障上の課題である」と述べた。

 トランプ大統領は人間の営みによって実際に気候変動が生じているという科学的なコンセンサスを否定しているが、今回のリポートは同大統領の見解とは相反する内容だ。リポートは、2018年11月に公開された全米気候評価報告書の調査結果に基づいている。13の連邦機関が参加して作成された同報告書は、地球温暖化の影響は拡大しており、将来的に広範囲に混乱を引き起こすと結論づけた。トランプ大統領はこの報告について「私は信じない」と述べた。

影響は出始めている