ジョブズ氏と競った男、復活 クリエイティブのシム氏、新製品に自信 (2/3ページ)

インタビューに応じるクリエイティブテクノロジーのシム・ウォンホー会長兼最高経営責任者(CEO)(ブルームバーグ)
インタビューに応じるクリエイティブテクノロジーのシム・ウォンホー会長兼最高経営責任者(CEO)(ブルームバーグ)【拡大】

  • スマートフォンに接続した「スーパーX-FIアンプ」(ブルームバーグ)

 だがその後、クリエイティブの衰退が始まった。アップルの驚異的な業績改善の一端を担ったのは01年に発売されたアイポッドだ。1999年につくられたシム氏の携帯音楽プレーヤー「MP3プレーヤー」は事実上、世界市場で生き残ることができなかった。

 クリエイティブの株価はシンガポール市場で2000年3月に上場来高値64シンガポールドル(現在のレートで約5270円)を記録したが、17年には1シンガポールドルまで落ち込んだ。07年には米ナスダック市場から自主的に撤退した。

 だが、シム氏は捲土(けんど)重来を期していた。1億米ドルを超える投資と何年もの取り組みを経て開発したのが「スーパーX-FI」だ。「ゲームチェンジャー」、つまり大変革をもたらす画期的な製品だと同氏は自負する。

 スーパーX-FIはヘッドホンそのものからではなく、離れた場所にある複数のスピーカーが発するようなサウンドを体験できるという。現在63歳のシム氏はインタビューで、「人生でこれほど興奮したことはなかった」と語った。

 スーパーX-FIのテクノロジーは、米ラスベガスで毎年開催される世界最大級の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)2018」で最優秀賞を受賞した。このニュースとアナリストがポジティブな見方を示したことで、同社株は同年2月23日~3月5日の7営業日で7倍に値上がりした。

 現在の株価はその時より下げているものの、17年時点で約8000万シンガポールドルだった時価総額は、約3億6500万シンガポールドルで安定している。

サウンド・ブラスターのお披露目もCESだった