「影の銀行」の一角? 中国で存在感増す質店、当局も監督強化を検討 (1/2ページ)

北京市内にある質店で顧客が持ち込んだ宝飾品を鑑定する店員(ブルームバーグ)
北京市内にある質店で顧客が持ち込んだ宝飾品を鑑定する店員(ブルームバーグ)【拡大】

 中国で質店の存在感が増している。アジア最大の経済大国となった中国の質店は少額融資を行う米国などの同業とは異なり、融資額が大きく、従来の銀行セクターではない金融機関、いわゆる「シャドーバンキング(影の銀行)」業界で大きな影響力を持つようになっている。当局は監督強化に向け新たな規制の導入を検討しているもようで、質店の急速な台頭に神経をとがらせている。

 17年貸出額430億ドル

 中国では中小企業が運転資金を調達するために質店を利用するケースが多い。貸出金利の水準は銀行を大きく上回るものの、2017年の貸出額は430億ドル(約4兆7300億円)相当にのぼる。17年に質店が実行した融資の半分超は不動産を担保としていた。

 平均融資額は中古ギターを担保に貸し出す米国では100ドル程度と少額だが、中国では2万6000ドル超と、桁外れに大きい。質店の数も8500件余りと10年以降、倍増している。

 関係者によれば、銀行保険監督管理委員会(銀保監会)は質店に対する監督強化に向けた新ルールの策定を進めており、その一つとして、質店の最低資本要件を現行の300万元(約4900万円)から引き上げる可能性があるという。銀保監会が業界全般を監督するが、インターネット上で貸し手と借り手を仲介するピア・ツー・ピア(P2P)と同様、日々の監視は地方政府が担う。

 中国政府は金融システムの安定化に向け、2年余りの間、シャドーバンキングの取り締まりを強化してきた。

 今回の動きは、9兆ドル規模に膨れ上がったシャドーバンキング業界でこれまで手付かずだった部分を対象としている。

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