18年度版「ものづくり白書」概要判明 データ化で「熟練の技」伝承を (1/2ページ)

 政府が製造業の現状分析や課題をまとめた、2018年度版「ものづくり白書」の概要が15日までに分かった。生産現場のデータ化が大企業に比べて中小企業は遅れている傾向があると指摘。優れた技能を持つ熟練労働者が社内に残るうちに人工知能(AI)などを活用し、技術の伝承や省力化を急ぐべきだと提言した。6月上旬に閣議決定する。

 産業の人手不足が深刻になっているが、経済産業省の調査によると、企業の規模が小さいほど生産工程の見直しに着手していなかった。熟練労働者の技能や作業手順をデータ化し、若手社員への教習に活用したり、ロボットに作業を代替させたりすることが進んでいない。

 白書は企業の屋台骨を支える技能が何かを経営者と社員が共有し、生産現場に技能承継の体制を整える必要があるとした。また熟練労働者を雇用延長などによって社内に引き留め、指導役として働き続けてもらうことも重要だと説いた。

 またデータ化によって、自社で効率化した知見を生かし、他企業に提供することで収益を得る可能性が広がると指摘。「危機感を持ち続けるとともに、新しい変革の中で勝ち筋を見いだすことが重要だ」と強調した。

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