養殖池のウナギ稚魚上限など議論 国際会合開幕、中国は欠席

 絶滅危惧種に指定されているニホンウナギの資源管理を関係する国や地域が議論する国際会合が18日、東京都内で開幕した。19日までの日程で、日本、韓国、台湾が参加する一方、中国は欠席。養殖池に入れる稚魚(シラスウナギ)の上限量などを話し合う。

 中国の欠席は5年連続で、実効性のある管理策をまとめる上でハードルとなる。中国は規制強化に消極的とみられる。会合の冒頭であいさつした水産庁の太田慎吾資源管理部審議官は「中国の欠席は残念だが、ウナギの資源管理は進めなくてはいけない」と強調した。

 水産庁には管理の取り組みが甘いとワシントン条約に基づく国際取引の規制導入につながりかねないとの警戒感があり、協議を進展させたい考え。2014年に日本と中国、韓国、台湾は養殖池に入れる稚魚の量を2割減らす規制に合意した。

 稚魚の国内採捕量は1960年代に年間100トンを超える水準でおおむね推移したが、2018年漁期は8.9トンと低迷。19年漁期も極めて低い水準となっている。