消費増税延期示唆の自民・萩生田氏、政府との調整否定「異議唱えるつもりない」

ぶら下がり取材に応じる自民党の萩生田光一幹事長代行=19日午後、東京都千代田区・自民党本部(納冨康撮影)
ぶら下がり取材に応じる自民党の萩生田光一幹事長代行=19日午後、東京都千代田区・自民党本部(納冨康撮影)【拡大】

  • ぶら下がり取材に応じる自民党の萩生田光一幹事長代行=19日午後、東京都千代田区・自民党本部(納冨康撮影)

 自民党の萩生田光一幹事長代行は19日、10月に予定する消費税率10%への引き上げの延期を示唆した18日のインターネット番組「真相深入り!虎ノ門ニュース」での自身の発言について、安倍晋三首相ら官邸側との事前の意思疎通を否定した。「政治家としての個人の見解だ。政府と話していないし、政府方針に異議を唱えたつもりもない」と述べた。党本部で記者団に語った。

 萩生田氏は増税判断に関し「たまたま日銀の企業短期経済観測調査(短観)を例に出したので、話が先鋭的になった。短観だけでなく、国内総生産(GDP)速報値や世界経済のリスク、外的要因などを含めて目配りをし、万が一にも景気の腰折れや失速のないように政策を総合的に対応していく」と述べた。

 増税延期を決めた場合、「国民に信を問うことになる」とした発言に関しては「仮に消費増税を凍結や先送りするなら、過去の例にならって、なんらかの国民の了解を得る必要性があると言及した」と説明した。「(衆院)解散は首相の専権事項だ」とも話した。

 一方、萩生田氏は同じ番組での衆参両院の憲法審査会の運営に関する発言に関しては「野党に不快感を与え与野党間の協議が成立しなかった。私の思いと違うので、率直におわびして訂正したい」と述べた。