海外情勢

コスト低減が普及の鍵 製薬大手、遺伝子治療薬開発にしのぎ (1/3ページ)

 細胞に正常な遺伝子を導入して病気を治療する「遺伝子治療薬」開発をめぐり、世界の製薬大手の開発競争が本格化してきた。米国で遺伝子治療薬の承認が相次ぐとみられているためで、関連企業のM&A(企業の合併・買収)の動きも活発化している。高額の治療費をどこまで引き下げられるかが普及の鍵を握る。

 買収や出資活発

 米調査会社ガベリ・アンドカンパニーのジン・ホー氏は顧客向けのリポートで、今後の医薬品業界の成長分野として遺伝子治療を挙げ、トップピック銘柄として米バイオマリンやブルーバード・バイオを指定した。2025年までに米食品医薬品局(FDA)が年間最大20件の遺伝子・細胞治療を承認すると予測している。

 遺伝子治療の注目度が高まる中、今年に入り製薬大手による同分野の専門企業に対する買収や出資が活発化している。スイスの医薬品大手ロシュ・ホールディングは2月、遺伝子治療に強みを持つ米スパーク・セラピューティクスの買収で合意。米ファイザーも3月、遺伝子治療薬の開発を手掛ける仏バイオベンチャー、ビベット・セラピューティクスの株式を15%取得した。

 「分割払い」提案

 遺伝子治療薬は、致死性の小児疾患や希少な血液疾患などの難病を完治する可能性を開くものだ。1回の投与で患者の病気を根本的に治療することを目指しており、従来のように生涯にわたり高額な治療費を払い続けなくて済めば、治療費総額を大幅に削減できる可能性がある。

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