海外情勢

コスト低減が普及の鍵 製薬大手、遺伝子治療薬開発にしのぎ (2/3ページ)

 それでも、遺伝子治療の治療費は数百万ドル単位に上る可能性があり、超高額な治療費により患者に治療が届けられないとの問題も浮上。治療費の設定をめぐり議論が行われている。

 こうした高額な治療費への対応で注目されているのが、米ノバルティスの脊髄性筋萎縮症(SMA)の遺伝子治療薬である「ゾルゲンスマ」だ。

 米国で規制当局による承認待ちの状況だが、スイスの金融大手UBSのアナリストはゾルゲンスマの価格が約200万ドル(約2億2130万円)となると予測している。この通りなら、米国初の200万ドル超の治療法となる。

 米臨床経済的評価研究所(ICER)は2月のリポートで、ゾルゲンスマの価格が31万~150万ドルになるとの見積もりを出した。一方、ノバルティスは別の分析方法で、同治療薬の価値が最大で500万ドルとなるとの試算を発表。これに対し、ICERは4月、「ゾルゲンスマの価格はメーカーが主張する400万~500万ドルより値下げすべきだ」と批判した。

 ノバルティスは高騰する治療費への対処策として、「分割払い」を計画しており、高額な初期費用を減らすことを提案している。ノバルティスのナラシンハン最高経営責任者(CEO)によると、同社は5年間の分割払いを検討しており、患者が同期間内に亡くなった場合や、治療が失敗した場合は払い戻しを行う予定だ。

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