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「100万ドル逃した母」に発奮 自社株買い向け無利息ローンで起業 (1/2ページ)

 従業員の株式購入制度(ESPP)を見直すというアーロン・シャピロ氏(26)の探求は、驚くべき洞察が発端だ。もし母親が参加していたなら、彼女は今ごろ百万長者になっていたからだ。

 数年前、母は息子に自分では理解できない勤務先のESPPについて話し、経済的なアドバイスを求めた。バブソン大学で金融の学位を取得しているシャピロ氏はそこで、目論見書を丹念に読んだ。

 母の勤務先ユナイテッドヘルス・グループでは従業員が年2回、自社株を15%のディスカウント価格で購入でき、最低限保持する期間は設定されず、制度の利用者は直ちに株式を売却して差額を手に入れることができた。シャピロ氏は「純然たる形の裁定取引だ。母に給与天引きの余裕があったなら、手に入れられるはずの金があった」と語った。

 ユナイテッドヘルスの株価は過去20年間で4000%近いリターンを記録しており、シャピロ氏の母は100万ドル以上の利益を逃したことになる。

 こんな状況からひらめきを得たシャピロ氏は、自社株を割安に買う資金を給与から天引きする余裕のない労働者向けに無利息ローンを提供するフィンテックのスタートアップ企業、カーバー・エジソンを創業。同社は昨年12月、規制上の大きなハードルをクリアした。利用企業はESPPの非課税措置を危うくすることなく、従業員にカーバーのローンの恩恵を受けさせることができると内国歳入庁(IRS)から判断された。

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