G20

米長官、人民銀総裁と会談 対立緩和へ地ならしも

 ムニューシン米財務長官は9日、福岡市で開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に合わせ、中国の中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁と会談した。米中の閣僚級貿易協議は5月10日を最後に途絶えている。今回の会談は貿易交渉としての設定ではないが、協議のメンバーが会うことで対立緩和へ地ならしを試みる狙いもありそうだ。

 ムニューシン氏は会談後に「貿易問題で率直な議論を行い、建設的な会談だった」とツイッターに投稿し、前向きなメッセージを出した。中国にとって輸出が有利となる人民元安など為替問題を協議したとみられる。

 だが、ムニューシン氏は今月8日に「知的財産権の保護など中身のある合意」に達しなければ中国からの輸入品に高関税を課すと表明。譲歩を引き出そうと圧力強化の姿勢も示しており、貿易摩擦の出口は見えてこない。

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