論風

令和時代の日本経済 再生に向けた構造改革急務 (2/3ページ)

 第3に日本の社会意識が内向きになった。日本企業の海外進出も、外国企業の国内誘致も欧米に比し伸びが鈍かった。海外留学も研究交流も停滞した。

 令和の時代には人口減少と高齢化が一層進む。経済成長を持続するにはイノベーション力を強化するしか道がない。それには企業が先頭に立って経営改革に挑戦すべきである。新境地を開く人工知能(AI)やビッグデータなど高度情報技術を有効に活用し、新しい軌道を見いだす最適の地位にあるのは企業であるからである。

 企業価値の極大化策

 第1に経営者は企業価値を極大化する経営ビジョンを確立する必要がある。企業価値は、収益価値、顧客価値、人材価値及び社会価値の集積である。経営者はこれらの総合価値を極大化する戦略を確立すべきである。

 第2に経営に当たりそれらの価値の実現を具体化する。収益価値は企業経営の基本目標であり、設備合理化、新商品開発、イノベーションの展開などにより実現する。顧客価値は顧客が求める潜在的ニーズを捉え、需要創造を図ることにより実現するもので、最近消費財では文化価値、感性価値などが重視される。人材価値は外国人も含め人材が提供する能力の極大化であり、能力に応じた賃金体系の確立、知的能力の開発が課題となる。社会価値は社会構成員として果たすべきもので、企業の社会的責任、国連が提唱している「持続可能な開発目標(SDGs)」への対応が対象となる。そしてこれらの最適総合化を目指す。

 第3にこれらの実現に向けAIやビッグデータなど最新の手法を開発し経営に活用する。高度情報時代はサイバー空間とフィジカル空間が融合し、肉体的制約の克服、複雑性の限界の解決が進む。そして無人工場、無人店舗、自動運転、情報経営に見られるように人間の機能をAI利用によって大幅に代替し、革新力を高める道が開ける。

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