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世耕経産相「技術革新で環境と成長の好循環へ」 G20エネルギー・環境相会議で合意目指す イノベーションは民間主導で

 15、16日に長野県軽井沢町で開く「20カ国・地域(G20)エネルギー・地球環境分野の閣僚会議」で共同議長を務める世耕弘成経済産業相が13日、産経新聞のインタビューに応じ、会議で「環境と成長の好循環を実現するため、イノベーション(技術革新)の重要性を訴えていく」と述べた。その上で、「20カ国・地域のコンセンサスを作りたい」とも語り、G20で地球環境保全と経済成長の両立に向け認識の共有を図りたい考えを示した。

 日本の技術革新のテーマとしては「水素の利活用」と「二酸化炭素(CO2)を回収し資源として使うカーボンリサイクル」の2つをあげた。水素は発電燃料として利用するとCO2を排出しない。課題である製造コストについては「今後、10分の1にまで抑えたい」と説明した。

 こうした技術革新に向け「民間資金を投資として誘導していく」と述べ、規制緩和などを通じ民間主導でイノベーションを促す考えを示した。政府は今世紀後半のできるだけ早い時期に、実質的にCO2を排出しない「脱炭素社会」を目指すが、「その目標に向け世界の技術革新をリードしていく」と強調した。

 一方、海洋プラスチックごみの削減に向け、「ごみを出さない新しい製品を作る発想も必要だ」と述べ、海で自然分解するなどの新しい素材開発の重要性を指摘した。また、「完全に回収し、リサイクルする仕組みも考えていく必要がある」と訴えた。(大柳聡庸、佐久間修志)

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