海外情勢

反米「貿易戦」の歌が大流行 中国政府系メディア、抵抗呼び掛け (1/2ページ)

 米中貿易摩擦がエスカレートする中、中国政府や共産党系のメディアが中国国内で反米感情を高め、結束して外圧に立ち向かうよう呼び掛けている。こうした中、中国のソーシャルメディアでは貿易戦争をテーマとした歌が大流行している。

 ネット上で流行している歌は「貿易戦」というタイトルで、通信アプリ「微信(ウィーチャット)」で10万回以上視聴された。「悪者が戦いを望むなら、正気を失うまでたたきのめせ」と米国を激しく非難するこの歌は、中国の民間で急速に高まりつつある反米感情を象徴している。

 元は抗日映画の歌

 「貿易戦!貿易戦!ひどい要求を恐れない!貿易戦は太平洋で起きている!」という出だしの男声合唱で始まり、米国に対して徹底抗戦の構えを示す内容だ。歌詞は同国中部・四川省塩亭県の元役人の趙良田氏によって作詞された。

 この歌は日中戦争を扱った1960年代の抗日映画「地道戦」の主題歌の替え歌だ。作詞家の趙氏はブルームバーグとのインタビューに応じ、「曲に地道戦を選んだのは今、中国が直面している状況が当時を想起させるからだ。貿易戦争が起こって以来、私は何かをしなくてはならないと思った」と話した。

 趙氏によれば、「貿易戦」をネット上に投稿したのは昨年だが、今年、米中貿易協議が決裂するまではほとんど視聴されることはなかった。

 中国政府はこれまで、反米的な歌詞の一部を当局の検閲の対象にしたこともあるという。しかし、トランプ米大統領が5月に中国への制裁関税の第4弾を発動する計画を発表して以来、中国政府は態度を一変させた。趙氏は最終的に1600元(約2万5000円)を投じてこの曲を完成。投資の甲斐あって、曲の人気は沸騰し、ここ数日は楽曲制作に支援を申し出る電話が絶えないという。

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