海外情勢

イランから攻撃受ければ「壊滅」警告 トランプ大統領さらなる制裁も示唆

 【ワシントン=住井亨介】トランプ米大統領は24日、ホワイトハウスでイラン最高指導者ハメネイ師らを制裁対象とする大統領令に署名した際、「(イランが)ウラン濃縮や弾道ミサイルの開発を止めるまで圧力を強化し続ける」と述べ、さらなる制裁の可能性を示唆した。25日にはツイッターで、いかなる形でもイランから攻撃を受ければ「巨大で圧倒的な力で対処する。場所によっては壊滅を意味する」と警告した。

 トランプ氏は24日、ホルムズ海峡付近での米無人機撃墜やタンカー攻撃に言及し、「最高指導者は敵意ある行為に最終的な責任がある」と制裁理由を述べた。国家元首への制裁は異例。イラン外務省報道官は25日、「外交の道筋を完全に閉ざす」とツイッターに投稿し、強く反発した。

 大統領令は、米国内にあるハメネイ師や同師事務所の資産を凍結し、金融取引を禁止。米財務省もイラン革命防衛隊の司令官8人を制裁対象に指定した。週内にザリフ外相にも制裁を科す。イランで絶対的権限を持つ最高指導者を制裁対象としたことで、敵対的な行動には断固とした措置を取る意思を明確にした形だ。

 また、トランプ氏は24日、日本や中国などがホルムズ海峡を通過するタンカーに石油輸入を依存しているとして、「なぜわれわれが何の見返りもなしに他国のために海上輸送路を守るのか」とツイッターで疑問を呈し、「こうした国々は自国の船を守るべきだ」と主張した。

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