海外情勢

イラン原油、中国が「倉庫」 米の全面禁輸後も港湾で積み下ろし

 大量のイラン産原油がタンカーから中国の港湾にある貯蔵タンクに積み下ろされており、世界最大の輸入国である中国の玄関先で原油が保管されている。

 米ホワイトハウスがイラン産原油の全面禁輸に踏み切ってから2カ月半たった今もイラン産原油は中国に引き続き輸送されており、「保税倉庫」として知られる場所で保管されている。中国の複数の港湾の業務の事情に詳しい関係者が明らかにした。

 このような原油は中国国内の税関を通過したり、輸入データに反映されたりすることはなく、必ずしも制裁違反に当たらない。今のところ原油は流通しない状態が続いているものの、その存在が市場にのしかかりつつある。

 主要国・地域の成長が減速する中で、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国が協調減産を継続する状況にあっても、こうした原油在庫を中国の製油所が利用すると決めた場合、国際原油価格が押し下げられることも考えられる。さらにイランが原油の生産を続け、見込み客の近くにそれを運ぶ手段が提供されることを意味する。

 ブルームバーグの船舶追跡データによれば、さらなるイラン産原油が中国の保税倉庫に向かっている可能性がある。国営イラン石油公社(NIOC)とその海運部門が保有する少なくとも10隻の大型タンカーと2隻の小型なタンカーが中国に向けて現在航行中か、中国沖で待機しており、これらの船舶の合計積載能力は2000万バレル強という。(ブルームバーグ Serene Cheong、Sarah Chen)

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