国内

大阪観光、韓国人客が激減 政治対立直撃で影響拡大続く

 いわゆる徴用工問題や輸出管理の強化をめぐる日韓両国の対立のあおりで、大阪の観光業界が打撃を受けている。直接の韓国人入国者数は5月時点で前年同月より約2割少なかった。新規のツアー申し込みも激減しており、大阪府などが出資する大阪観光局は6月以降も影響が拡大しているとみている。

 出入国在留管理庁の統計では、5月に関西空港と大阪港から入国した韓国人は計16万6000人。前年同月比で19%減った。

 大阪観光局によると、国内の他都市を経由して訪れる人を含めても減少傾向だという。韓国人旅行客の利用が多い、公共交通機関の「大阪周遊パス」も販売数が落ち込んでいる。担当者は「航空会社や旅行会社の情報を総合すると、6、7月は30%以上減っているのではないか」と推測する。

 韓国では日本製品の不買運動が広がり、会員制交流サイト(SNS)には反日感情をあらわにする投稿が相次ぐ。今月4日から大阪滞在中の30代の韓国人女性は「周囲の目が気になり、キャンセルも考えた」と語った。

 韓国系のある旅行代理店では7月中旬以降、ツアーの新規申し込みが途絶えている。日本でバスやホテルを手配する担当者は「今までも政治情勢の影響はあったが、ここまで減るのは初めてだ」と話した。

 日本総研の若林厚仁関西経済研究センター長は「韓国からの旅行客はもともと滞在日数が短く、中国などと比べて消費金額も小さい」と指摘。結果的に地域経済への影響は限定的だとしつつ「関西全体で見れば、最大で年間数百億円程度のマイナスになる可能性がある」と分析している。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus