海外情勢

中国、ブラジルと関係強化 大豆輸入拡大、対米交渉悪化で長期展望

 中国がブラジルからの大豆輸入を拡大する。緊張が高まる米中関係を受けて、ブラジルとの関係強化を狙う。

 中国の国有食糧大手、中糧集団(COFCO)傘下の食品会社、中糧国際(COFCOインターナショナル)の遅京涛董事長(会長)は5日、ブラジル・サンパウロの産業イベントで、同社がブラジルからの大豆の購入を今後5年間にわたり、年5%のペースで増やす計画であると述べた。また、安定した予測可能な投資環境が継続するなら、物流とサイロ新設に対する投資の拡大も計画しているとした。

 中国は2008年以来となる人民元安を容認したうえ、国有企業に米国産農産物の輸入を停止するよう要請し、米中貿易戦争はエスカレートする一方だ。遅董事長は「米中の貿易関係に見るような衝突も起こり得るが、ブラジル政府、ブラジル企業と当社の関係は盤石だ。変動が激しく急速に変化する世界で、われわれは安定と長期的な見通しがきくということが貴重な財産であると経験から学んだ。ブラジルと当社の関係をこの先長く保っていくべきことについて意見を交わすことを切に望んでいる」と語った。

 COFCOはパートナーとしての中国とブラジルの関係の拡大・変革を目指しており、生産効率の向上により環境や社会に貢献した農家に対し資金援助を増やす方針だ。遅董事長は「農家を世界の温暖化対策に直接結びつけ、森林の保護や再生に対して恩恵を受けられるようにする。持続可能な農業への移行は農家と農作物の取引に携わる者の利益を保護して初めて可能になる」と語った。

 COFCOは昨年、1300万トンを超える穀物と食用油の原料となる油糧種子をブラジルから購入した。また、中国は昨年、ブラジルの大豆輸出量の80%を超える最大の輸入国となった。関係者によると、米中間の通商交渉が悪化したことで、中国のバイヤーはブラジル産大豆の購入を再び増やしている。(ブルームバーグ Tatiana Freitas、Andy Hoffman)

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