海外情勢

逆イールドで悲観一色 NY株800ドル安、米リセッション確率60% (1/2ページ)

 14日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は急落し、前日比800.49ドル安の2万5479.42ドルで取引を終えた。下げ幅は今年最大。景気後退の予兆とされる長短金利の逆転(逆イールド)が起こり、世界的な景気後退(リセッション)への懸念が強まった。市場関係者からは「中央銀行が後手に回っていると債券市場は告げている。世界経済は悲観一色だ」(ADMインベスター・サービシズのグローバルストラテジスト、マーク・オストワルド氏)と嘆きの声が上がっている。

 リスク資産離れ加速

 14日の米国債市場では10年債利回りが一時、2年債利回りを下回り、向こう1年半に米経済がリセッション入りする前触れとされる逆イールド現象が生じた。投資家のリスク資産離れが加速したためで、逆イールド現象は2007年6月以来、12年ぶり。30年債利回りは15日(アジア時間)の取引で初めて2%を下回った。

 米中通商関係の悪化や世界景気減速の兆候を受け、ここ数週間に広がり始めていたリセッション観測は、14日に中国とドイツの弱い経済指標を受けて一段と強まった。中国が同日発表した7月の工業生産は前年同月比4.8%増と、伸び率は約17年ぶりの低水準にとどまった。また、ドイツの19年4~6月期(第2四半期)の国内総生産(速報値)は0.1%減と3四半期ぶりのマイナス成長になったことで、世界経済の先行き不透明感が一気に高まった。

 ゴールドマン・サックスのチーフグローバル金利ストラテジスト、プラビーン・コラパティ氏は、「欧州と中国の弱いデータが世界的な債券高の引き金だった」と見ている。

 投資家が注目しているもう一つの指標である3カ月物と10年物の金利差は3月に逆転して以降、逆イールドの状態が続いている。米金融当局の利下げ開始でイールドカーブ(利回り曲線)のスティープ化(短期金利との差の拡大)を予想していた投資家を悩ませている。

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